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過バライ金請求で想定される5大リスクとは?先送りもダメな理由

過バライ金の返還請求を検討している場合、お金が返ってきてありがたいが、「何かリスクを伴うかも」と不安になる方もいらっしゃるのではないでしょうか。
これから、過バライ金請求を検討している人が心配にしているリスクやその実態についてご紹介します。
また、過バライ金請求での注意点もご説明しますので、是非、最後までお読みください。


過バライ金とは

消費者金融などの賃金業者から借金をしていた場合、時期によっては利息を多く払い過ぎている可能性があります。
その多く支払った利息が「過バライ金」です。
2010年の6月までは、「出資法」という法律に基づき、利息は29.2%までと定められていました。
しかし、法律の改正で「利息制限法」ができ、貸付の利息は最大で20%までと統一されたのです。
例えば、借金の元本が10万円未満は金利が20%、10万円~100万円未満は金利が18%、100万円以上は15%となっています。
利息制限法ができるまでは、多くの賃金業者は29.2%の金利で設定していました。
利息制限法と出資法の上限金利の差を「グレーゾーン金利」といい、それで支払った分が「過バライ金」です。
過バライ金は賃金業者へ返還請求することができ、それを「過バライ金請求」といいます。

過バライ金請求の流れ

過バライ金請求は引き直し計算をしてから、賃金業者と交渉して過バライ金を返還してもらうといい流れがあります。
引き直し計算とは、取引履歴を見ながら本来の利息を計算し直すことです。
利息制限法に基づいた値を出すため、賃金業者に連絡して取引履歴を開示する必要があります。
引き直し計算で過バライ金の発生が分かったら、賃金業者と交渉して返還してもらうことが可能です。
交渉で和解に向けた話し合いをしていきますが、和解できなかった場合は裁判になることもあります。
よって、裁判を想定して、弁護士などの専門家に依頼してもいいでしょう。
引き直し計算や賃金業者との交渉も専門家が代理で進めるため、本人がすることはほとんどありません。
過バライ金請求は個人で解決しても構いませんが、手間や時間がかかることから専門家に頼るのも一つの手段です。

過バライ金請求をするリスクの実態

過バライ金請求を検討している人が心配しているリスクとは、どのようなものでしょうか。
例えば、「ブラックリスト扱い」「仕事への影響」「ローンへの影響」などです。
これから、リスクと実態についてご紹介します。

ブラックリスト扱いになる?

借金を全て完済している人の過バライ金請求では、ブラックリスト扱いになることはありません。
ブラックリスト扱いになるのは、「信用情報機関」に債務整理や延滞として事故情報が載る場合です。
つまり、自己破産や個人再生などの債務整理・返済の延滞などをしていない限り、ブラックリストには載らないのです。
事故情報として載ってしまうと、それが末梢されない限り事故情報を参照され、ローン審査が通らないこともあります。
よって、事故情報として載らない過バライ金請求は、金融関係に影響を及ぼすことは少ないでしょう。

しかし、借金を完済していない場合は、事故情報として登録されるので注意が必要です。
ただし、借金の返済中でも、過バライ金請求で戻ってきたお金で借金が0円になった場合は、ブラックリストに載りません。
まずは、取引履歴を賃金業者から取り寄せ、法律事務所に相談して引き直し計算や負債について相談してみるといいでしょう。

仕事に悪影響が出る?

過バライ金請求をすると、賃金業者から職場に連絡があり、仕事に悪い影響があるのではないかと心配する場合があります。
しかし、賃金業者から連絡があるのは、借金返済を滞納している時だけです。
賃金業者はなるべくなら過バライ金を支払いたくないので、積極的に連絡することはないでしょう。
特に、職場に電話連絡をしたり、郵送で何かを送ったりすることはありません。
つまり、過バライ金請求をしても、仕事への悪影響はほとんどないのです。
また、金融庁の貸金業者への監視や指導は厳しくなっています。
よって、嫌がらせなどで連絡される心配もしなくていいでしょう。

過去の借金が家族にバレる?

過バライ金請求をすると、家族に昔の借金が知られてしまうのではないかと心配する場合があります。
過バライ金請求は自分で行う方法と専門家に依頼する場合があり、自分で行う時は知られる可能性が高いです。
自分で手続きしている場合、賃金業者から送られてくる取引履歴などは全て自宅へ郵送されます。
つまり、本人以外が受け取った場合は、知られてしまうのです。
弁護士などの専門家に依頼した時は、全ての書類を法律事務所へ送ります。
よって、自宅に書類が届くことはありません。
ただし、法律事務所が過バライ金に関する書類を自宅に送った場合、家族に過去の借金が知られてしまうリスクがあります。
それを防ぐためには、あらかじめ弁護士に相談し、「書類は取りに行く」「自宅以外に書類を送ってもらう」などの対策が必要です。

ローンに影響が出る?

住宅や車などのローンを組んでいる場合、過バライ金請求をしたことで、ローンに影響があるのではないかと心配する人も多いです。
借金を完済している場合、過バライ金請求をしてもブラックリストには載りません。
よって、事故情報として登録されないため、金融機関にも伝わらないでしょう。
過去に借金をしている人でも、現在事故情報に載っていないなら、問題なく契約したローンは継続できます。

ただし、過バライ金請求の対象になった賃金業者が、住宅ローンにおける保証会社になっていることがあります。
その場合、例外的に現在組んでいるローンに影響が出ることもあるため、注意しましょう。
事前に保証会社に連絡しておくことが必要です。
万が一、ブラックリストに載ってしまった時は、これから審査される住宅ローンへ影響があります。
一般的にブラックリスト登録者の住宅ローン審査は通らないことが多いです。

クレジットカードが使えなくなる?

クレジットカードのキャッシングは借金の扱いになり、利息もつきます。
よって、利息制限法に基づいた上限金利を超えて借入返済をしていた場合は、過バライ金請求が可能です。
しかし、過バライ金請求を行った場合、対象のカード会社のクレジットカードは解約扱いになるでしょう。
また、カードの解約はキャッシング枠だけでなく、ショッピング枠も使えなくなります。
よって、クレジットカードで買い物をしたい場合、カードが解約されていて困ってしまうこともあるのです。
それを防ぐためには、事前に過バライ金請求をしないカード会社から、新しいクレジットカードを発行するという対策をします。

過バライ金請求を先送りにするリスク

過バライ金請求には手間や時間がかかるため、先送りにしてしまう人もいるでしょう。
しかし、先送りにするリスクを知っておくことが大切です。
過バライ金の時効後や対象の賃金業者が倒産すると、返還されないこともあります。
これから、先送りにするリスクをご紹介します。

過バライ金が時効で消滅してしまうリスク

過バライ金請求には時効があり、一般的には取引終了から10年が時効になります。
借金を完済した日を最終取引日とし、そこから10年を過ぎてしまうと、過バライ金請求の権利がなくなるのです。
過バライ金は「不当利益返還請求」という権利を持ちますが、民法167条でその権利を行使しないと、10年で消滅すると決められています。
また、途中で完済したり、契約切り替えがあったりすると、その時に契約終了と判断されることもあるので注意が必要です。
つまり、時効になるギリギリで手続きするのではなく、早めに行った方がいいでしょう。

いくつかの取引をまとめて1つとして扱うことを「一連」、複数の取引として扱うことを「分断」といいます。
分断の場合は、それぞれの借金を完済した日が最終日です。
一連の場合は10年以上前に完済していても、全てをまとめて請求できる場合があります。
この判断も請求者自身では難しいので、専門家にアドバイスを受けることが望ましいです。

貸金業者の倒産で回収できなくなるリスク

賃金業者の倒産や合併・吸収などをしていることも多く、過バライ金請求の対象になっている賃金業者が今後倒産するリスクもあります。
このリスクを回避するためには、早めに過バライ金請求をすることが大切です。
過バライ金請求が認められるようになってから、対象者は過バライ金請求をしています。
高い利息で利益を得ていた賃金業者は予想外の出費が続き、経営を圧迫しているのです。
多くの人に過バライ金を返還していると、賃金業者の資金がなくなり、倒産することもあるでしょう。
倒産した場合、過バライ金請求はできなくなってしまいます。
場合によっては、引継ぎの賃金業者によって返還されることもありますが、取り戻せる金額は少なくなりやすいです。
もし、過バライ金があるかもしれない場合は、早めに動き出すといいでしょう。

過バライ金請求に失敗しないためには?

過バライ金請求で失敗しないためには、専門家に相談するのも一つの手段です。
過バライ金請求をする場合、取引履歴から引き直し計算をしなくてはなりません。
万が一、自分で引き直し計算をして、過バライ金の金額が間違ってしまうと、賃金業者から連絡がないこともあります。
よって、正しい計算やその後の交渉も含めて、経験や実績のある専門家に依頼すると安心なのです。
また、請求する人の状況によって、発生するリスクは異なります。
例えば、「家族に知られたくない」「職場に知られたくない」「ローンはそのまま支払いたい」など、それぞれの状況によって最適な回避方法は異なるでしょう。
リスクと回避方法を請求者自身が完全に把握することは難しく、専門家からアドバイスを受けるといいのです。

過バライ金請求でブラックリストに載ることを心配する人もいますが、完済している人が載ることはありません。
よって、ブラックリストに載る心配をするよりも、お金が返還されるなどのメリットがある過バライ金請求をした方がいいでしょう。
しかし、借金がある場合は状況によって異なるため、最善の判断は専門家の方が得意です。
さらに、引き直し計算や交渉などにも時間や手間がかかります。
その手間を省くためにも、専門家に依頼するといいでしょう。

過バライ金のリスクは人それぞれ!気になる場合は専門家に相談を

過バライ金は違法に取りたてていたお金なので、本来は自分のもとにあるものです。
よって、ためらうことなく、過バライ金請求をしてもいいでしょう。
さまざまなリスクを想定しますが、不安視せずに請求しても構いません。
しかし、不安が残る場合や自分で取引できない時は、専門家に任せることが大切です。
過バライ金があるかもしれない人は、まず専門家に相談してみるといいでしょう。

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